パリ五輪の競技のライブ配信が見られるとかたる偽サイトが相次いで確認されている。アクセスするとクレジットカードなどの個人情報がだまし取られる詐欺被害に遭うおそれがあり、注意が必要だ。

 セキュリティー事業を手がけるNTTデータグループによると、パリ五輪の競技が始まった24日ごろから開会式や競技を無料で配信するとうたう偽サイトが発生。日本語表記のサイトも複数見つかっているという。

 SNSの投稿から誘導されるケースが多く、サイトにアクセスして再生ボタンを押すとクレジットカード情報などを求められるが、入力しても見られないという。フィッシング詐欺とみられる。

 サイバーセキュリティーに詳しい同社の新井悠エグゼクティブ・セキュリティ・アナリストによると、競技が行われている時間帯に詐欺サイトへ誘導する投稿が活発化する傾向にあるという。「SNSで五輪関連のトレンドワードを確認した先に、誘導の投稿が紛れている可能性もある。『流行しているものが無料で見られる』と不用意にクリックせず、正規の放送や配信の利用を心がけてほしい」と注意を呼びかける。

 パリ五輪の競技は、国内では「NHKプラス」や民放共通プラットフォーム「TVer」で正規に配信されている。(黒田健朗)

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