自動車の減産を受け業務用のガス販売が減少

東邦ガスが31日発表した2024年4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比27%減の136億円だった。ガス価格の下落を価格に反映させる際に発生する「期ずれ差益」が、前年から大きく減った。為替の円安進行で調達コストも膨らんだ。

売上高は6%減の1461億円だった。ガス販売数量は1%の減少だった。自動車業界を中心に稼働率が落ちたことを受け、業務用などのガス販売が2%減った。春先の気温が低く推移したため家庭用の販売は増えたが、補いきれなかった。

営業利益は152億円と36%減った。期ずれ差益の減少が135億円押し下げた。為替が1ドル=155.9円と前年同期から18.4円円安となったことも響いた。25年3月期通期の業績見通しは従来予想を据え置いた。

同日、自社株買いの上限額を300億円と従来の100億円から引き上げると発表した。期間も25年3月31日までに延長する。これに伴い、25年3月期の配当と自社株買いを合わせた総還元性向は183%に達する見通し。同社は「自己資本の最適化に向け、当面は追加の株主還元を実施する」としている。

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