関西電力は31日、再エネ海域利用法の「有望な区域」となっている北海道松前沖の日本海で洋上風力発電所を建設する計画を発表した。総出力最大36万キロワットで、15~25基の風車を建設する。着工や稼働時期は未定。道内では石狩市沖でも洋上風力発電所(同178万5千キロワット)を計画しており、2カ所目となる。

 この日、環境保全のために配慮すべき事項を検討した「環境配慮書」を経済産業相に提出した。8月1日から道や松前町がホームページで公表する。関電は提出に先立つ6月下旬、松前町で6回、地元住民向け説明会を開き「反対意見はなかった」(広報室)としている。

 関電は2040年までに国内で、500万キロワット分の再生可能エネルギーを新規開発する目標を掲げ、営業エリアの関西圏以外での発電所建設を積極的に進めている。道内では古平町や余市町など後志地方の4町にまたがる陸上風力発電所を計画したが、地元の反対で計画を縮小。伊達市と千歳市で計画した陸上風力発電所は景観への影響懸念などから中止になった。このほか、小樽市や赤井川村、夕張市と栗山町でも陸上風力発電所の計画がある。道外では和歌山県御坊市、佐賀県唐津市、山形県遊佐町の沖でも洋上風力発電所の建設を計画中だ。(日浦統)

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