田中化学研究所が1日発表した2024年4〜6月期の単独決算は、税引き利益が前年同期比7%増の11億円だった。営業利益は10億円で同20%減となったが、円安による為替差益で最終増益を確保した。売上高は28%減の94億円だった。
同社は電気自動車(EV)向け電池の正極材を主力とするが、主要販売先のEV市場は初期需要が一巡し成長の踊り場を迎えており、需要が落ち込んだ。
各国でEVへの補助金打ち切りや縮小が相次いでいることを踏まえ、同社の担当者は「EV需要は当初の想定ほど伸びていない。設備投資の縮小や工場稼働の延期を公表する自動車メーカーも多い」と説明した。
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