2日のニューヨーク(NY)外国為替市場の円相場は対ドルで上昇し、一時1ドル=146円台半ばをつけた。米経済の減速懸念で、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測が強まった。円相場が146円台をつけるのは3月中旬以来、約4カ月半ぶり。
NY株式市場のダウ工業株30種平均も、一時前日終値比950ドル超下落し、3万9300ドル台をつけた。7月10日以来、約3週間ぶりの安値水準。底堅く推移してきた米経済の「異変」に動揺が広がっている。
2日発表の雇用統計で、7月の失業率が4・3%と2021年10月以来の水準に悪化し、米経済が予想以上に減速しているとの懸念が広がった。市場では「FRBが次回9月会合で利下げに踏み切る」との観測が強まり、ドルを売って円を買う動きが活発化。雇用統計の発表前に1ドル=149円前後で取引されていた円相場は急騰し、一時2円以上、円高が進んだ。【ワシントン大久保渉】
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