前脚が出るように改良した「ねこずきのおくるみ」=クロス・クローバー・ジャパン提供

ペット用品開発販売のクロス・クローバー・ジャパン(盛岡市)は、自宅で猫に点滴をする際の補助具「ねこずきのおくるみ」を8日に発売する。猫の体を包み込んで保定する袋状の商品で、注射針を刺すときに猫が暴れるのを防ぐ。

同社によると7歳以上の高齢猫の死因の首位は腎不全で、治療のために皮下点滴をする飼い主が増えている。1人で対応する際に猫がじっとせず、誤って飼い主が自分に注射針を刺してしまう事故もある。

製品は猫の体全体を包み込みながら頭と尻尾、前脚が外に出るようにして猫のストレスを軽くする工夫をした。「100回以上の試作を繰り返し、猫は前脚が袋の外に出て接地すると落ち着く習性を発見した」(太野由佳子社長)という。

価格は2万円で初年度1000枚の販売を目指す。丸洗い可能な布製品で、S・M・Lの3サイズを用意した。同社サイトで購入を受け付け、9月上旬から商品を発送する。動物病院での利用も見込んでいる。

同社は2005年創業。23年12月に農林水産省から動物用医療機器メーカーの承認を受けた。「猫の目線でものづくりをし、猫の困りごとを解決する」ことを目指している。

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