ソフトバンクグループの国内通信会社、ソフトバンクが6日発表した2024年4〜6月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比11%増の1625億円だった。21年春の携帯料金引き下げの影響で落ち込んでいたモバイル事業の回復や、子会社PayPayの黒字化が業績を押し上げた。
売上高は7%増の1兆5357億円だった。営業利益は23%増の3039億円となった。売上高と営業利益は第1四半期としては過去最高だった。モバイル事業の売上高は2%増となった。23年10月に投入した「実質値上げ」となる新料金プランなどが好調だった。
ファイナンス事業の営業損益は57億円の黒字(前年同期は18億円の赤字)に転換した。PayPayの営業損益が四半期ベースで初めて黒字化したことなどが寄与した。宮川潤一社長は「黒字化は想定よりも早かった。新規株式公開(IPO)への期待感も高いが、まだまだ成長が可能だと思う。IPOは急いではいない」と強調した。
情報漏洩が相次いだ子会社のLINEヤフーを巡っては、総務省が同社を行政指導した際、ソフトバンクに資本関係の見直しを口頭で要請していた。LINEヤフーに64.4%を出資する中間持ち株会社は、ソフトバンクと韓国ネット大手ネイバーが折半出資する。宮川氏は資本関係の見直しについて「短期間で結論を出すのは難しい。今後もネイバーと対話を継続していく」と述べた。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。