クボタは大阪府枚方市にある工場に合計で約144億円を投じ「反応管」を増産する

クボタは8日、ナフサ(粗製ガソリン)を熱分解してエチレンを取り出す装置などに組み込む反応管を増産するため、100億円を追加投資すると発表した。大阪府枚方市にある工場の設備を増強する。2023年に約44億円の投資を発表しており、投資を上積みし需要増に対応する。

枚方製造所で、電気炉などの溶解設備や鋳造設備などを最新の製品に置き換えるために約40億円を投じる。既に公表している生産ラインの増設とあわせて、30年までに溶解・鋳造能力を2.3倍に引き上げる。残りの約60億円は工場建屋の補強に使う。

クボタはトラクターや建機などの機械事業が主力だが、祖業の水・環境事業では反応管が成長を見込める製品だ。世界シェアはクボタが首位で、次世代のエネルギー源として期待を集める水素の製造工程にも転用できるため市場拡大が見込まれている。

需要が減っていた一部の大型鋳物から撤退を決めており、空いた建屋に反応管の設備を導入する計画だ。クボタは「石油化学市場の需要に対応するとともに、水素関連市場の新たなニーズを取り込む」としている。

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