小林製薬は8日、「紅麹(べにこうじ)」配合サプリメントの健康被害拡大を受け、紅麹事業からの撤退を発表した。サプリ摂取で被害を受けた利用者からの補償申請を19日から受け付ける。8日付で社長に就任した山根聡氏は大阪市内で記者会見し、「あってはならない事態を起こした。痛恨の極みだ」と謝罪した。

この問題では、社内で被害報告を確認してから公表まで時間がかかったり、サプリ摂取との関連が疑われる死亡者の数を過少報告していたりするなど、同社の一連の対応が批判されている。

会見に同席した創業家出身で補償担当取締役となった小林章浩前社長も謝罪。その上で「創業家として責任を持って、粉骨砕身、業務に身をささげる」と述べた。

8日発表した2024年6月中間連結決算は、純利益が前年同期比81.7%減の14億3600万円となった。5月に撤回した24年12月期連結純利益予想は前期比40.5%減の121億円と大幅減益を見込む。

記者会見の冒頭、「紅麹(べにこうじ)」配合サプリメントの健康被害について謝罪する小林製薬の小林章浩前社長(右)と山根聡新社長=8日午後、大阪市中央区

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