フリーランスの資金繰りを支援するペイトナー(東京・港)はベンチャーキャピタル(VC)など6社を引受先とする第三者割当増資で約12億円を調達した。認知度向上に向けて2025年前半にテレビCMを始めるほか、人工知能(AI)関連の技術者を増員して与信審査の精度を高める。28年までに利用者数を現在の5倍の30万人に引き上げる。
ペイトナーはフリーランスが取引先へ送った未入金の請求書を買い取り、資金回収を速めるサービスを手掛ける。オンラインで手続きが完結し、与信審査にAIを活用することで最短10分で銀行に振り込む。ペイトナーは10%の手数料を受け取る。
建設や運送などの個人事業主が多い業界を中心に利用が広がっており、足元の利用者数は約6万人に上る。今後は調達資金で広告宣伝を強化し、タレントを活用した動画を作成してユーチューブなどに投稿する。
フリーランスの住所情報や銀行の入出金情報を使ったAI与信審査の精度向上にも取り組む。現状は3%程度の貸倒率を1年後をめどに2%台に引き下げる。
第三者割当増資はJICベンチャー・グロース・インベストメンツやニッセイキャピタルなどが引き受けた。調達資金は人材採用にも振り向け、現在23人の社員数は1年後に50人に増やす。28年の株式上場を目標に経営管理体制を強化する。
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