7月の輸出船契約実績は前年同月比55%増の117万総トンだった

日本船舶輸出組合(東京・港)が14日発表した7月の輸出船契約実績(受注量)は、前年同月比54.9%増の117万総トンだった。6カ月連続で前年同月を上回った。コンテナ船で9隻の受注があり、引き合いが増えているようだ。

受注隻数は19隻だった。内訳はコンテナ船を含む貨物船が11隻と目立った。鉄鉱石や穀物などを運ぶばら積み船は8隻で、タンカーの受注はなかった。

コンテナ船の受注は23年11月以来8カ月ぶり。コンテナ船は新型コロナウイルス禍に巣ごもり特需によって発注が増加した後、供給過剰となり発注は下火になっていた。業界関係者によると「中東情勢の緊迫化に伴う紅海を避けたルートで船が不足し、発注が始まった」という。

24年6月との前月比で見ると45.7%減となった。7月以降の新造船契約から船舶のサイバーセキュリティーに関する新規制の適用が始まった。追加コストによって船価増となる可能性があり、6月に駆け込み受注が殺到した。

造船各社の7月末の手持ち工事量(受注残)は約3062万総トンだった。約3.4年分の工事量に相当する高い水準が続いた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。