上場地方銀行・グループ73社の2024年4~6月期決算が14日、出そろった。連結純利益(一部は単体)の合計は、前年同期比14.9%増の3903億円だった。日銀の大規模金融緩和策の転換などによる金利上昇で利ざやが改善。8割に当たる59社が増益となった。
銀行単体ベース(90行)の純利益の合計は28.7%増の4014億円で、68行が増益(黒字転換を含む)だった。企業の旺盛な資金需要も背景に貸出金利息などの資金利益は76行で増加し、合計では9.5%増となった。融資先の倒産に備え積み増していた与信関係費用の戻し入れ益も、業績を下支えした。
「金利のある世界」の到来で、優良顧客の有無など経営基盤の差が業績の二極化をもたらす可能性もある。4~6月期決算では中小地銀を中心に14行で資金利益が減少した。また、福邦銀行(福井)は純損益が赤字に転落した。
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