大紀アルミの山本隆章会長(左)とALBA社のアリ・アルバカリ最高経営責任者

大紀アルミニウム工業所は、バーレーンの大手アルミニウム精錬会社のアルミニウム・バーレーンB.S.C.(ALBA社)と合弁事業に向けて基本合意したと発表した。大紀アルミが強みとする、精錬工程で生じた産業廃棄物から有用な物質を取り出す技術をALBA社と共有し、バーレーンでの合弁会社の設立をめざす。

アルミニウムの材料を溶解したとき、表面にドロスと呼ばれる不純物の上澄みができる。不純物にはアルミや塩化マグネシウムが含まれ、大紀アルミはそれらを抽出する技術を持つ。アルミはインゴットに、塩化マグネシウムは防じん材などに加工される。

アルミ精錬の世界大手であるALBA社は、これまでドロスを再利用せず廃棄してきたため、技術を持つ大紀アルミに提携を持ち掛けた。両社は合弁会社の設立をめざすが、時期や出資額は未定となっている。

大紀アルミが5月に発表した中期経営計画では、経営基盤の強化として海外戦略の再構築を掲げている。これまでは東南アジアを中心に生産拠点を構えており、中東への進出も検討する。

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