そごう・西武はそごう千葉店(千葉市)の休業を決めた(7月)

非常に強い台風7号の接近を受けて、スーパーや百貨店、外食などが16日、相次いで千葉県を中心に店舗を休業する。総合スーパー(GMS)のイトーヨーカ堂は、県内4店の休業を決めた。そごう・西武もそごう千葉店(千葉市)を休業。すかいらーくホールディングス(HD)はファミリーレストランなどの一部店舗を休む。台風は同日午後に関東地方へ最接近するとみられており、各社とも従業員や顧客の安全を確保する。

セブン&アイ・ホールディングス傘下のGMS、ヨーカ堂は千葉県にあるアリオ市原(市原市)などの4店舗を休業した。

イオンはGMSなど各店の営業を開始し、顧客と従業員の安全を確保して営業を続ける。ただ今後、千葉県の房総半島の店舗を中心に「風雨の状況次第で営業時間の短縮や営業継続の可否を検討する」としている。

百貨店ではそごう千葉店が休業を決めたほか、三越伊勢丹も千葉県館山市や市原市などにあるギフトや食品を扱う小型店「サテライトショップ」4店が休む。

コンビニエンスストアではローソンが、一部運休を決めた東京メトロの構内にある東京と千葉の16店を休業する。他の店舗についても、個店の判断で柔軟に一時休業する方針だ。商品配送を通常より早めて物流への影響をおさえるとしている。

セブンーイレブン・ジャパンは午前9時時点で、東京、千葉、埼玉、神奈川の約10店舗を休業している。「物流に大きな乱れはない」としている。

ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を運営する、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は営業時間を短縮する。行徳駅前店(市川市)は通常午前8時〜深夜1時のところ正午までの営業とする。ピカソ南行徳駅前店(同)は24時間営業なのを、16日は正午〜午後10時の間を休む予定だ。

外食チェーンでは、すかいらーくHDがファミリーレストラン「ガスト」や「バーミヤン」など千葉県の約40店舗の営業を取りやめた。

台風7号は16日午後に関東地方へ最接近するとみられる。気象庁は東日本や東北地方で猛烈な風や雨による災害発生のおそれがあるとして、河川の増水や氾濫などに厳重に警戒するよう呼びかけている。

強い台風が首都圏に接近するのは、2019年に上陸した台風19号以来。同台風は東北や関東甲信越など広範囲に記録的な大雨をもたらし、土砂災害や浸水被害が相次ぎ発生した。過去の経験も踏まえて、小売り・外食各社は顧客や従業員の安全を確保し影響を最小限におさえるため休業を決めた。

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