SBI証券は23日、自社で運営する国内株式取引システムの一部をクラウド型に切り替えたと発表した。クラウドの移行でシステムの安定性が増すほか、取引にかかる所要時間を短縮できる。新しい少額投資非課税制度(NISA)に伴う株取引の拡大に対応する。
23日開いた記者会見で、米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のクラウドサービスの利用を3月から始めたと明らかにした。国内株の注文管理システムなどが対象で、2026年をめどに外国株や投資信託など他の業務システムもクラウドに移行する。
SBI証券は24年に入って初めて、国内株の1日の取引量が2兆円を超えた。従来のシステムでも一定程度の取引量であれば問題なく対応できるが、より処理能力の高いクラウドに移行し、将来の取引量やアクセス数の増加に備える。
これまではシステム障害の発生を防ぐリスク分析やシミュレーションに多くの人手と時間をかけていた。AWSのサービスを使えば手続きを自動化でき、コスト削減につながるという。SBI証券の助間孝三取締役は23日、「(投資家にとって)快適な投資環境を用意するためにもシステム(のクラウド化)は重要だ」と話した。
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