岩谷産業とコスモエネルギーホールディングス(HD)は23日、脱炭素などの取り組みで提携すると発表した。再生エネルギー由来の「グリーン水素」の国内製造に乗り出す。岩谷産業は2023年末に1000億円強を投じてコスモHDに追加出資した。水素ステーションの共同運営も手掛けており、脱炭素を軸に協業の領域を一段と拡大する。
グリーン水素は再生可能エネルギーで水を電気分解して作る。水素販売で国内シェア首位の岩谷産業の技術ノウハウと、風力発電に強みを持つコスモHDが組むことでグリーン水素の国内での生産体制を整える。
脱炭素では水素エネルギー関連のインフラ整備なども共同で進める。このほか燃料の調達や産業ガスの製造機能の拡充など、既存事業でも相乗効果を出す考えだ。
岩谷産業とコスモHDはかねて水素ステーションの運営などで協業を進めていた。23年12月にはコスモHDの「物言う株主」として経営陣と事業運営で対立していた村上世彰氏側が保有する2割弱の株式を岩谷産業が買い取って筆頭株主となった。資本関係を強めた上で具体的な連携のあり方を模索。今回、脱炭素などの提携内容を決めた。
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