池の中央に植えたマングローブが落とす葉でプランクトンを集め、エビや魚のエサとして労力や環境負荷を低減する(イメージ)

ヤマハ発動機はインドネシアでマングローブの植林に取り組む。このほど植林会社のワイエルフォレスト(福岡市)と業務委託契約を結び、同社への資金提供により3年間で約37万本相当を植える。船外機(船の外付けエンジン)などの事業を手掛けており、環境保全や脱炭素に貢献する。

同国の南スラウェシ州で植林し、広さは215ヘクタールに及ぶ。ワイエルフォレスト独自のマングローブ造林と水産養殖再生を組み合わせる手法「シルボ―フィッシャリー」を用いる。生産性の低い養殖池や養殖地跡の真ん中にマングローブを植え、その周りでエビや魚を育てる。

マングローブ林は地中に炭素を多く蓄積しカーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)に役立つ。また水面に落とす葉に集まるプランクトンがエビや魚のエサとなる。飼料や薬品に頼らずに養殖に伴うコストや環境負荷を抑え、池を管理する地元住民の生計向上につながるという。

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