日立製作所は20日、工場の生産ライン設計を支援する米キャッスルヒルテクノロジーズを買収したと発表した。製薬会社を顧客に持つ同社の買収で、生産現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援事業の幅を広げる。
日立が2022年に獲得した米子会社フレックスウェア・イノベーションが7月31日付でキャッスルヒルを買収した。買収額は非公開。1999年設立のキャッスルヒルは製薬会社中心に工場設備の設計・コンサルティングを手掛け、23年12月期の売上高は10億円規模だったという。
日立は製造業のDX支援を注力事業と位置付けて、海外市場でM&A(合併・買収)を続けてきた。19年にはロボットを用いた生産改革を推進する米JRオートメーションテクノロジーズを14億ドル(当時の為替レートで約1600億円)で買収。24年4月には工場自動化システムを手掛けるドイツ企業の買収を決めるなど同分野の技術や顧客の獲得を進めている。
日立はキャッスルヒルの買収によって製薬会社の顧客基盤を獲得する。フレックスウェアやJRオートメーションの生産改善ノウハウと組み合わせてDX支援サービスの収益性を高める狙いもある。
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