商用の電気自動車(EV)向け急速充電サービスが19日、横浜市内で本格的に始まった。モビリティー関連事業を手掛ける「GO」(東京都港区)がコンビニエンスストアの駐車場など4カ所に充電スポットを設置。今後はスポットを全国に増やし、個人向けのサービスも開始する予定だ。
環境省の2022年度統計では運輸部門の二酸化炭素(CO2)排出量のうち法人車両が6割近くを占め、マイカーの約2倍にあたる。脱炭素に有効とされるEV化を法人車両で推進するため、街中での充電手段の確保を図った。
充電スポットの設置には、コンビニ大手「ローソン」をはじめ、スーツの「AOKI」や化学メーカーの「横浜油脂工業」が協力。市内4カ所に最短約15分の充電で約150キロの走行が可能な急速充電器を設け、7月末から試験運用を始めていた。スポットの検索や予約、決済はオンラインでできる。
19日には、急速充電器が設置されたローソン横浜永田南一丁目店で式典が開催された。GOの中島宏社長は「脱炭素は商用車のEV化が重要。さまざまな場所、地域でサービスを拡大したい」と述べた。ローソンの竹増貞信社長は「本気でCO2を削減する意気込みを感じた」と協力の経緯を語り、配送車両のEV化を目指す考えも示した。
タクシー配車アプリなどで知られるGOは4月、横浜市と事業用EV普及促進に向けた連携協定を締結している。式典に招かれた山中竹春市長は「運輸車両の脱炭素化を進めるきっかけになると確信している」と話した。【岡正勝】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。