百貨店ではインバウンド消費の好調が続いている(東京都新宿区の伊勢丹新宿本店)

日本百貨店協会(東京・中央)が23日発表した2024年1〜7月累計の免税売上高は3978億円で、23年の年間売上高(3484億円)を超えた。円安を追い風にラグジュアリーブランドのバッグや時計・宝飾などの高額品が売り上げをけん引した。7月単月では既存店ベースで前年同月比2倍の633億円で、国内客も含めた売上高全体は5.5%増の5011億円だった。

7月の免税売上高は14年10月の調査開始以来3番目に高い水準だった。購買客数は77%増の57万1000人で、過去最多だった6月(57万9000人)に次ぐ水準となった。中国や韓国、香港などアジア圏からの来店が多かった。

国内客も含む売上高全体は29カ月連続の増収となり、新型コロナウイルス禍前の19年同月比でも4.0%増えた。商品別に見ると、ラグジュアリーブランドを含む身のまわり品は17.0%増で引き続き高額品が伸びた。夏物が好調だった衣料品は4.6%増で、セールに限らず正価品の販売が好調だった。

8月1〜19日の主要百貨店の売上高は前年同期比で9.2%増となった。今後の免税売上高の動向について同協会の西阪義晴専務理事は「今後も(中国の)国慶節(建国記念日)など大きなマーケットがあり、かなり期待をしている」と語った。

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