経済産業省の記者会見場=東京都千代田区で、手塚耕一郎撮影

 経済産業省と東京証券取引所は26日、女性活躍推進に優れた上場企業を選定する「なでしこ銘柄」の評価項目に、新たに「男女間賃金格差」の解消のための取り組みと、女性の健康課題に関する支援を加えた。

 政府は2023年3月期から有価証券報告書で男女間の賃金格差の開示を義務づけている。なでしこ銘柄の選定にあたっても男女間の賃金の差異の要因分析や、解消のために行っている対策の説明を企業側に求め、評価の対象とする。

 さらに、キャリア継続に向けた女性特有の健康課題についての支援の有無も評価対象とした。生理による腹痛などの症状や、更年期症状の軽減などをテクノロジーを使って解決する「フェムテック」を活用した支援、女性の健康課題に関する全従業員への研修を行っているかどうかなどを銘柄選定の評価に加える。

 なでしこ銘柄の選定は12年度から始まり、各社のデータを積極的に公表することなどを通じ、女性活躍に積極的な企業に対する投資の加速や、さらなる取り組みを促進する狙いがある。24年度は26日から10月18日まで募集し、25年3月下旬に選定企業を発表する。【町野幸】

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