ワコール

ワコールホールディングス(HD)は26日、国内工場を再編すると発表した。新潟県と熊本県の工場を閉鎖し、福岡県の工場を売却する。閉鎖する2工場の従業員、約230人を対象に希望退職を募る。ワコールHDは販売低迷で2024年3月期まで2期連続で最終赤字を計上しており、構造改革を急ぐ。

全額出資の生産子会社、ワコールマニュファクチャリングジャパン(WMJ、長崎県雲仙市)の5つの工場を2つに集約する。新潟市と熊本県上天草市の工場の稼働を25年1月に停止し、福岡県久留米市の工場は25年1月に衣料品製造のリライエンス(富山県氷見市)に売却する。WMJは雲仙市と福井県坂井市の工場に生産を集約する。

閉鎖する新潟と熊本の工場にはWMJの従業員の3割に当たる229人がおり、11月に希望退職を募る。退職金に特別加算金を支給するほか、再就職を支援する。募集人数に上限は設けない。福岡の工場の従業員については、希望者は売却先企業が雇用を継続する。

ワコールHDは販売減を受けて、24年3月期の連結最終損益(国際会計基準)が86億円の赤字(前の期は16億円の赤字)になるなど業績が低迷している。23年以降、事業会社ワコールの従業員を対象に希望退職を募り、合計370人が応募していた。国内の下着事業の従業員数は3月末で合計約5900人だった。

WMJが閉鎖する新潟市と熊本県上天草市の工場の処分方法は今後、詰める。福岡県久留米市の工場は売却に伴い約6000万円の譲渡損が発生するが、これとは別に、ワコールHDが福岡市に保有する土地を8月27日付で売却する。売却先は非公表だが、76億円の売却益を計上するという。

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