現場作業向けのソフトウエアを手掛けるカミナシ(東京・千代田)は27日、外国人従業員やパート、アルバイトと管理者が情報共有や書類のやり取りをデジタルで完結できる新サービス「カミナシ従業員」の提供を始めると発表した。業務変更などのお知らせを多言語で通達したり、給与明細を配布したりすることでコミュニケーションを円滑にする。
工場など現場で働く管理者や総務担当者は業務内容の変更などがあった場合、通達事項を作成し、部署や役職、雇用形態などを選択して従業員に送信する。従業員はメールアドレスを持っていなくてもカミナシのIDとパスワードを用いて、スマートフォンのアプリから内容を確認できる。
送られた内容は日本語を含む14ヵ国語で閲覧することができるため、外国人従業員であっても正確にメッセージが伝わる。これまで書類でやり取りしていた給与明細も同じアプリの中でデジタル化して送ることが可能になる。
今秋には管理者と従業員が多言語でコミュニケーションができるチャット機能、人工知能(AI)で作成した文章を正確な日本語に校正する機能を追加する。
カミナシは現場で働く従業員の作業記録をデジタル化するSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を提供しており、1万5000の現場で利用されている。2024年度は「カミナシ従業員」に加え、設備保全や教育管理など3つの新サービスを追加する。諸岡裕人最高経営責任者(CEO)は記者会見で「ノンデスクワーカーの人たちが働き方を変えて少しでも豊かな仕事人生を送れるようにしたい」と話した。
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