オンワードホールディングスはウィゴーを完全子会社化する(大阪市内の店舗)

オンワードホールディングス(HD)は28日、カジュアル衣料の「WEGO」を運営するウィゴー(東京・港)を完全子会社化すると発表した。オンワードHDは2023年に発行済み株式総数の20.27%を取得していたが、9月27日に残りの全株式を取得する。取得額は5億円。若年層に強みを持つウィゴーにDX(デジタルトランスフォーメーション)投資などを進め、将来的に売上高を500億円規模に伸ばすことを目指す。

オンワードHDは23年5月にウィゴーと資本業務提携しており、人員派遣やノウハウ共有などを通して業績改善を進めている。ウィゴーの24年2月期の売上高は283億円、営業損益は4400万円の赤字だったが、25年2月期には売上高約300億円、営業損益は5期ぶりの黒字転換を見込む。

ウィゴーは1994年創業で、10〜20代の「Z世代」を中心とする若年層が主な顧客だ。ショッピングセンターやファッションビルなどで約170店舗を展開している。顧客層が30〜60代中心で百貨店などに展開するオンワードHDとは補完関係があると判断した。

オンワードHDは25年2月期から27年2月期までの3年間で最大700億円規模の成長投資を計画している。ウィゴーには取得額を含め最低100億円を投資する計画だ。今後はオンワードHDのプラットフォームを活用し製造や物流の効率化などを進めるほか、現状2割ほどのEC(電子商取引)売上比率を倍以上に伸ばしていきたい考えだ。アジアへの本格展開も目指す。

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