店内には国内のアーティストによるアート作品も用意した(24日、東京都渋谷区)

スターバックスコーヒージャパンは25日、東京・渋谷のスクランブル交差点前の「SHIBUYA TSUTAYA(渋谷ツタヤ)」に再出店する。2階の全フロアにイートイン併設店を増床し、1階に持ち帰り専用店を出す。2023年10月にビルの改装で閉店していた。渋谷の撮影スポットとしての魅力も高め、20〜30代の若年層やインバウンド(訪日外国人)を誘客する。

24日に報道機関向けの内覧会を開いた。改装開業する渋谷ツタヤのテナントとして「SHIBUYA TSUTAYA 1F店」(東京・渋谷)と「同2F店」(同)を開店する。イートイン店を2階に独立させることで注文後にフロア間を移動する手間がなくなった。

2階は1人客から団体客まで多様な客層を想定した100席を用意した。全長71メートルの木材でできた緑色のリボンが1本でつながり客席やカウンター席として使える。スクランブル交差点を見下ろせる窓側の空間を広くとり、撮影スポットとしての利用を促す。

壁沿いにはデジタルサイネージ(電子看板)や国内の画家のアート作品も展示した。スタバのロゴにもなった人魚が渋谷の街を泳ぐ風景などを描いた。タンブラーなどの物販コーナーも拡大した。1階は入り口横で持ち帰り飲料のみ販売する。

スターバックスコーヒージャパンは「SHIBUYA TSUTAYA」に新店をオープンする(24日、東京都渋谷区)

渋谷ツタヤ内のスタバは1999年12月に開業。1階にレジやドリンクカウンター、2階にカウンター席を設置し、若者や訪日客ら観光客を集めた。過去にはスタバで世界1位の売り上げを記録したとされる。23年10月末の閉店時には、渋谷ツタヤの改装後にスタバが入るかどうかは明示されていなかった。

渋谷ツタヤを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の高橋誉則社長は「スターバックス以外の出店は選択肢になかった。客が驚くような店舗を実現できているのがうれしい」と話した。

スタバは渋谷エリアの出店を増やしている。24年3月にも紅茶メニューを豊富にそろえた店舗を開店した。スタバは国内で約1900店を展開しており、24年内に2000店出店の目標達成も見えてきた。

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