第一三共ヘルスケアは、一般用医薬品(OTC)市場が頭打ちを迎える中、高付加価値製品の開発と販売に力を入れる。同社の内田高広社長は「今年度は800億円の売上高を目指す」と説明。他社製品の権利取得も検討し、製品のラインアップを広げる考えだ。
同社の24年3月期の売上高にあたる売上収益は746億円と過去最高を更新する見通しだ。医療用として使われてきた解熱鎮痛薬「カロナール」のOTC発売やベトナム進出が収益を底上げしたという。
25年3月期は、アリナミン製薬(東京・千代田)から販売権を取得した千寿製薬(大阪市)の点眼薬ブランド「マイティア」が収益貢献する見通しで「まず40億円程度の販売を想定している」(内田社長)。今期の売り上げ目標は800億円台を狙う。
新規事業の展開にも積極的に取り組む考えで、他社との提携を進める。国内だけでなくスキンケア用品を中心に海外展開を加速させる。現在、インターネット経由で海外に商品を販売する越境EC(電子商取引)が好調という。
今後はベトナムだけでなく、中国や東南アジアでの本格進出も視野に入れるといい、内田社長は「我々が展開するビジネスと親和性が高く成長が期待できる」と自信をみせた。
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