出光興産は5日、使用済み油を加工したバイオ燃料を一部混合した燃料で船舶を動かす実証実験に成功したと発表した。使用済み油を加工したバイオ燃料は低温下で固まりやすいと懸念されているが、2023年9月から24年6月まで寒冷地である北海道苫小牧港内での長期運航で問題がないことを確かめた。出光は30年に船舶向け燃料に混ぜるバイオ燃料の発売を目指している。
コンビニエンスストアのセイコーマートから使用済み油を回収し、バイオ燃料に加工する。原油からつくる通常の船舶燃料「A重油」に24%混ぜ、総トン数が497トンの船に給油した。運航時の二酸化炭素(CO2)の排出量は従来よりも20%減になった。
出光は今回の実証実験について「バイオ燃料の実用化に向けて大きく前進した」としている。引き続き技術的な課題などを洗い出す。
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