日銀は、先月、17年ぶりの利上げとなるマイナス金利政策の解除に踏み切りましたが、25日から2日間の会合では、政策転換後の賃上げの広がりや物価の勢い、それに最近の金融市場の動向について議論します。

特に、34年ぶりの水準となっている円安ドル高や、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇傾向などが物価に及ぼす影響を丁寧に分析することにしています。

政策委員の中では物価が上振れて推移するという見方が強く、今回、公表する展望レポートでは、今年度の生鮮食品を除いた消費者物価指数の見通しは3か月前に示した2.4%から上方修正される方向で、来年度と再来年度も2%程度となる見込みです。

また、会合では、物価の見通しを踏まえ、今後の政策対応の方向性についても意見が交わされる見通しです。

市場では日銀が、ことし後半にも追加の利上げに踏み切るという見方が出ていますが、賃金と物価の好循環を見極めて利上げを判断していく道筋や、大量の国債の買い入れを縮小させていく方法などについて日銀がどのようなメッセージを示すかが注目されます。

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