クミアイ化学工業が6日発表した2023年11月〜24年7月期の連結決算は純利益が前年同期比11%減の128億円だった。世界的な農薬の在庫圧縮の影響を受け、米国やオーストラリア向けに除草剤「アクシーブ剤」の出荷が減った。半導体需要の回復で化成品事業は増収だったが、主力の農薬及び農業関連事業の減収影響を補えなかった。

売上高は1%減の1292億円、営業利益は13%減の122億円だった。事業別では農薬及び農業関連事業の売上高が2%減の1048億円、営業利益が15%減の123億円だった。国内向けは水稲用の殺菌剤や除草剤の販売が好調に推移したものの、一部製品が終売になる影響で前年同期並みとなった。

化成品事業の売上高は11%増の184億円、営業利益は2.5倍の7億円だった。半導体需要の回復により半導体の積層板に使われる樹脂原料の出荷が大幅に伸びた。24年10月期の業績や配当の見通しは据え置いた。

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