アメリカ労働省が6日発表した先月の雇用統計によりますと、農業分野以外の就業者の伸びは前の月と比べて14万2000人で、市場予想の16万5000人程度を下回りました。

7月と6月の就業者の増加数もこれまでの発表より下方修正されました。

一方、失業率は改善し、前の月から0.1ポイント低下して4.2%でした。

改善は5か月ぶりとなります。

また、インフレに結びつくデータとして注目される労働者の平均時給は
▽前の年の同じ月と比べて3.8%、
▽前の月と比べると0.4%、それぞれ上昇し、
いずれも市場予想を上回りました。

FRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長は8月23日の講演で「インフレが再加速するリスクが減った一方、雇用が悪化するリスクは増大した」と述べています。

市場ではFRBが今月17日から2日間開く金融政策を決める会合で4年半ぶりの利下げに踏み切ると見られていて利下げ幅が通常の0.25%か、2倍の0.5%になるかが焦点となっています。

NYダウ 一時250ドル超値上がり

6日のニューヨーク株式市場では、雇用統計の内容から景気が急速に減速しているという見方が後退して、ダウ平均株価は一時、250ドルを超える値上がりとなりました。

その後、上げ幅は縮小しています。

一方、ニューヨーク外国為替市場では、就業者の伸びが市場予想を下回ったことで、FRB=連邦準備制度理事会が9月、大幅な利下げに踏み切るのではないかという観測が広がり、円相場は、一時、1ドル=142円ちょうど付近まで値上がりしました。

その後、ドルを買い戻す動きも出ています。

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