ウェールズ交通公社は域内300万人の足を担う

日立製作所傘下の日立レールは11日、英ウェールズ交通公社と提携したと発表した。域内の鉄道やバスを利用できる共通アプリを開発するなど一般消費者の利便性を高める。日立レールはイタリアの2カ所で地元交通公社とサービスを展開しており、欧州では3カ所目の提携案件となる。

ウェールズでは今後5年間で電車やバスなどの予約・支払いが可能なアプリを導入する。利用者はスマートフォン1台で公共交通を利用できるようになる。同アプリの適用範囲をレンタカーやレンタルバイク、街中の電動スクーターなどにも広げる。

日立レールは2022年からイタリアのジェノバ市でスマホによって同地域の移動手段を一元管理できるサービスを運用している。予約・支払いのほか、目的に近づいたら通知したり、目的駅の混雑状況を知らせたりする機能を追加した。移動経路に応じて1日乗車券の購入を勧めるなど利用者の利便性を高めた。

日立レールは人口60万人ほどのジェノバ市に加え、イタリア北部の山間地域のトレンティーノでも地元交通公社と提携している。今回のウェールズの人口は310万人ほどで、システムの運用規模を拡大しながら公共交通関連のシステム設計のノウハウを蓄積していく。

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