アンナ・サワイさんは米国を拠点に活躍している =Courtesy of FX Networks

【ロサンゼルス=中藤玲】米テレビ界で最高の栄誉とされる第76回エミー賞の授賞式が15日(日本時間16日)、米ロサンゼルスで開かれ、ドラマ「SHOGUN 将軍」から俳優のアンナ・サワイさんが主演女優賞に選ばれた。エミー賞で日本人俳優が主演女優賞に選ばれたのは初めて。

戦国時代を舞台にした同作品では、真田広之さんが主演とプロデューサーを務めた。サワイさんは明智光秀の娘、細川ガラシャをモデルにした通詞(通訳)でもあるミステリアスな女性を演じた。

サワイさんは1992年ニュージーランド生まれ、東京育ち。日本ではミュージカル「アニー」で主演し、ダンスボーカルグループでも活躍した。2009年に米映画「ニンジャ・アサシン」で映画デビューし、現在は米国を拠点にハリウッドの映画やドラマなど海外作品に多く出演している。

15日の授賞式では、「SHOGUN」から真田さんが日本人初の主演男優賞に輝いた。監督賞も受賞した。物語の主要な舞台である伊豆地方の野心家を演じた浅野忠信さんと、主人公の宿敵となる大老を演じた平岳大さんも助演男優賞にノミネートされていたが、受賞を逃した。

「SHOGUN」は作家ジェームズ・クラベルのベストセラー小説が原作で、徳川家康をモデルにした武将を真田さんが演じた。米ウォルト・ディズニー傘下の米FXが制作し、日本人のキャストやスタッフが多く参加した。

SHOGUNは米国ではFXで放送、動画配信サービス「Hulu」で配信され、日本では動画配信「ディズニー+(プラス)」で視聴できる。配信開始から6日間で900万回の再生を記録し、世界でのヒット作となった。

エミー賞は米テレビ界のアカデミー賞と言われ、「戦国もの」が米国の権威ある賞の候補になるのは珍しい。8日には主要部門に先駆けて技術や美術系などの一般部門の受賞が発表され、日本人7人を含む14冠を獲得した。AP通信によると、テレビ番組の単一シーズンの受賞数としては過去最多という。

【関連記事】

  • ・真田広之さん「SHOGUN」に米エミー賞作品賞
  • ・真田広之さんに米エミー賞主演男優賞 日本人初
  • ・真田広之さん「SHOGUN」、米エミー賞で技術・美術系14冠
  • ・「SHOGUN 将軍」異例のエミー賞候補入り、どんな作品?
  • ・真田広之、ハリウッドで奮闘 才能ある日本人を世界へ

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。