JR西日本は18日、山陽新幹線で運転業務を一部自動化する「半自動運転」を2030年代に始めると発表した。JR東海の技術協力を得て、運転士が乗務しながら速度制御や停車を自動化するシステムを導入する。JR西の長谷川一明社長は18日の定例記者会見で「運転手がお客さまの安全対策などに、より時間を割くことができるようになる」と狙いを語った。
JR西が実用化を目指すのは国が「レベル2」に定める自動運転技術。運行時の速度制御や停車を自動化する半面、運転士が車両に乗務し発車や緊急停車、事故発生時の避難誘導を担う。まず山陽新幹線で走行する最新車両「N700S」から導入を検討する。
山陽新幹線は東海道新幹線と直通運転をしている。JR西は「JR東海のレベル2技術はかなり完成に近い水準にある」(長谷川氏)とみてJR東海から技術提供を受ける。JR東海は早ければ28年度に半自動運転を導入する予定で、JR西も駅や路線の設備などの対応を進めて導入に備える。
JR西は北陸新幹線では22年度から自動運転の実証実験に取り組んでいる。
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