自社株の取得枠を上限1兆2000億円へ拡大する

トヨタ自動車は24日、2025年4月までの自社株取得枠を上限1兆円から1兆2000億円に拡大すると発表した。金融機関の売却意向に応じて自社株TOB(株式公開買い付け)を実施したところ、応募株数が予定株数を上回っていた。従来の残額と合わせ、最大3155億円分の追加取得が可能になる。

取得枠は最大で5億3000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.93%)とし、従来の4億1000万株(同3.04%)から増やす。取得期間は変更せず、25年4月末までとする。

1兆円の自社株取得枠は24年5月に設定した。トヨタ株は24日終値で1株2617円と5月時点と比べて26%(911円)安になっている。トヨタは取得枠拡大の理由を「足元の株価水準などを勘案した」としている。

自社株TOBは金融機関の政策保有株縮減への対応として7〜8月に実施した。三井住友海上火災保険や三菱UFJ銀行など金融機関計7社から8000億円規模で取得した。

その際、買い付け予定数は2億9012万2345株としていたが、合計で3億4382万8098株の応募があった。買い切れなかった株式については1兆円の取得枠内で「追加取得する可能性も含めて検討する」としていた。

トヨタは24日、25日に自社株776億円(自己株式を除く発行済み株式の0.22%)分を上限に取得するとも発表した。24日の終値で、立会外取引で買い付けを委託する。

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