カサナレの生成AIシステムを導入した三菱UFJ信託銀行

システム開発のカサナレ(東京・渋谷)は生成AI(人工知能)を使い、企業内の問い合わせに対応する業務を自動化するシステムを開発した。三菱UFJ信託銀行が4月から一部部署で導入したところ対応時間が半分に減った。同行は段階的に導入範囲が広がれば、年間で数十万時間分の業務を削減できると見込む。

カサナレは2022年8月設立で、生成AIを使った業務ソフトウエアなどの開発を手がける。三菱UFJ信託銀行向けのシステム開発では仕様書やFAQ(よくある質問)などを生成AIに読み込ませ、業務に対する問い合わせに9割以上の正答率を達成した。

三菱UFJ信託銀行では金融市場の取引業務について、社内から1日に1〜2件の問い合わせが発生していた。専門部署の人員がマニュアルを参照したり状況を確認したりするなど、回答には1件あたり数時間かかっていた。

カサナレの安田喬一代表によると同行では「社内対応だけで1日の業務時間を終える状況がしばしば発生していた」という。生成AIの導入効果は高いとみており、今回の開発で得られた知見を生かして他社へのシステム販売につなげる。

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