長瀬産業はバイオ関連事業を強化している

長瀬産業は26日、旭化成子会社が手掛ける体外診断用の医薬品事業を2025年7月に買収すると発表した。血糖などを診断する薬とその原料について、開発から製造、販売に関する権利や工場を取得する。長瀬産業が注力するバイオ関連事業の強化につなげる。

旭化成子会社の旭化成ファーマの診断薬に関する事業と工場を取得する。旭化成ファーマは血糖のほか脂質や肝機能、腎機能などに関する幅広い診断薬やその原料の酵素を製造販売し、高い業界シェアを持つ。買収額は非公表。

旭化成ファーマは特に糖尿病患者の血糖コントロール状態を評価する「グリコアルブミン測定試薬」に強みを持つ。一般的な診断薬に比べて短期間の状態把握に適していることから、血糖値の変動が大きい妊婦などからの需要が高い。

診断薬は先進医療や個々の患者に最適な治療をする「個別化医療」の発展で今後需要が高まることが見込まれている。長瀬産業はバイオ子会社のナガセヴィータの酵素の研究開発機能と連携し診断薬や原料の機能向上や販路拡大につなげる。

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