日本製鉄の今井正社長は26日、米鉄鋼大手USスチールの買収について「年内に完結させるという意志で取り組んでいることに変更はない」と述べた。11月の米大統領選を前に政治問題化していることに関しては、労組票が意識されていると指摘した上で「全米鉄鋼労組(USW)との対話に重点を置きたい」との考えを改めて示した。同日開かれた日本鉄鋼連盟の記者会見で語った。

日鉄は対米外国投資委員会(CFIUS)に買収計画の審査を再申請済み。今井氏は大統領選を控える中で楽観できないとの見方を示し、「USスチールの従業員や産業界、経済界に対し、(買収が)国益にかなうものだと理解いただけるよう粘り強く働き掛けたい」と語った。

記者会見する日本鉄鋼連盟の今井正会長(日本製鉄社長)=26日午後、東京都中央区

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