東北地方が地盤のきらやか銀行と仙台銀行を傘下に持つじもとホールディングス(HD)は27日、仙台市内で臨時株主総会を開く。会長や社長ら幹部が2024年3月期の赤字拡大の責任をとり、辞任する。新たな会長にきらやか銀の西塚英樹取締役が、社長に仙台銀の坂爪敏雄頭取が就く。新体制で経営再建に挑む。

きらやか銀に注入される公的資金200億円について、24年9月末の返済期限を13年延期するために同社定款の変更も決める。金融庁は20日に13年延期を承認した。定款変更で一連の手続きが終わり、13年の延期が確定する。

じもとHDは24年3月期に連結で234億円の最終赤字を計上した。きらやか銀が同期に単体で244億円の赤字を出したのが響いた。同行は融資先の倒産が相次ぎ、貸倒引当金を大幅に増額していた。

国は現在、じもとHDの株主総会で一時的に議決権の63%を握る。じもとHDは赤字拡大により、国が持つ優先株への無配を決めたためだ。優先株は本来、議決権を持たないが、配当がない場合は議決権が発生すると定められている。

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