実際の研修風景

高齢者向けサービスを展開するAgeWellJapan(エイジウェルジャパン、東京・渋谷)は、シニア支援人材を育てる企業向け研修サービスを始める。高齢者の本音や知的好奇心を引き出す対話技術をオンライン講義や対面によるロールプレイを組み合わせて学んでもらう。2030年までに3万7000人のシニア支援人材の育成を目指す。

研修プログラムの名称は「Age-Well Designer 育成研修」。通信、金融、医療業界など10社、3自治体ですでに導入が始まっており、今後は福祉や小売りなどにも広げる。例えば、銀行の店舗に高齢者が来店した際の顧客体験を向上させたり、駅ビルの運営会社が接客スタッフを育てたりするのを支援する。

AgeWellは20年の設立。これまでは高齢者とのコミュニケーション方法など研修を受けた若者が、高齢者の自宅や高齢者が集まる施設に出向き、高齢者の話し相手になったり、IT機器の使い方などを教えたりするサービスを展開してきた。これらを通じて蓄積した6000時間以上の高齢者との対話データを活用する。

赤木円香社長は「人材育成事業を新たな収益の柱に育て、30年には全体の売上高の50%を稼げるようにしたい」と話す。

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