製品名は「Smart Mini(スマートミニ)」。白と黒の2色を展開し、価格は1万4300円。同社のオンラインストアや蔦屋家電などで販売している。年間4000台以上を販売することを目標に掲げ、今後は家電量販店や美容室などでも売り出す方針だ。
最大の特徴は持ち運びやすさだ。サイズは高さが10センチで横が8センチ、厚さは2.4センチ。重さは約132グラムと、スマホと同等の大きさなので持ち運びもしやすい。小型の耐熱ポーチも付属しており、カバンなどに入れることもできる。
機能面の特徴は、髪を温めるプレートの部分がクモの巣のような網目状の構造となっている点だ。髪に接するプレートの面積が少なくすむため、髪が傷むのを防ぎつつ形を整えることができる。通常、髪がぬれた状態でヘアアイロンを使用すると「パチンッ」と水蒸気がはじけることがあるがそれも抑制できる。
メインターゲットは20代の女性だ。外出先でヘアアイロンを使用すると「張り切って見えてしまう」や「荷物が増えるし使いにくい」などの声があった。スマートミニは温度は130〜190度の3段階で調節ができ、充電が完了すれば1時間程度使用できる。小型ながらヘアアイロンとしての機能を保ち、外出先でも使いやすくした。
商品を認知してもらうためにカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のグループ企業が運営する次世代型ショールーム「蔦屋家電+」(東京・世田谷)でスマートミニを店頭展示・販売した。8月5日から9月15日まで実施し、30代〜50代の女性や女性にプレゼントとして購入する男性の問い合わせなどもあった。
スマトナの高橋正都社長は「外出先で髪形を直したいという女性は多いが、直す手段が限られていた。手軽に髪形を整えて、日中のヘアスタイルの悩みを解消してほしい」と話す。
富士経済によると、2024年のヘアアイロン国内市場規模の予測は208億円となる見込みで、新型コロナウイルス禍前の19年から1.5倍に伸長する。近年は旅行やイベントなどの機会も増え、携帯性に優れたコンパクトな美容機器の需要が高まっている。
スマトナは印刷会社に勤務していた高橋社長が23年8月に設立した。資本金は999万円。(西頭宣明)
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