三菱ケミカルグループは製鉄用コークスを手がける子会社の株式を売却する

三菱ケミカルグループは30日、製鉄用コークス(蒸し焼きの石炭)を手がける子会社の関西熱化学(兵庫県尼崎市)の株式を神戸製鋼所に売却すると発表した。保有する51%全てを10月末に売却する。売却額は非公表だが業績への影響は軽微とする。8月にも自社のコークス生産能力削減を決めており、事業構造改革を強めている。

関西熱化学は神戸製鋼所の製鉄所近くで生産しており、三菱ケミカルが51%、神戸製鋼所が24%を保有していた。製鉄用コークスは鉄鋼需要の落ち込みなどで収益が悪化し、三菱ケミGの炭素事業は赤字が続いている。

今回の株式売却で製鉄用コークスの生産はグループ全体で香川事業所(香川県坂出市)のみとなる。8月には同事業所での生産能力の4割削減も決めており、生産体制を見直し黒字化を目指すと同時に炭素事業の中長期的なあり方も検討する。

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