経団連の十倉雅和会長は2日、仙台市内で記者会見し、石破茂首相が就任記者会見でデフレ脱却最優先の経済財政運営を行うと表明したことについて「非常に妥当だし、安心している」と述べた。十倉氏は、首相が社会課題の解決に向けた投資の喚起や賃上げ促進に前向きな姿勢を示していると説明した上で、「岸田政権の政策の踏襲は、われわれとしてもありがたい」と語った。

一方、首相が最低賃金の全国平均1500円への引き上げについて、岸田政権が掲げた2030年代半ばまでという目標を前倒しし、20年代の実現を目指す考えを示したことに関し「かなりの(引き上げ)率になる」と指摘。「セーフティーネット(安全網)が整わないままだと大きな混乱になる」と述べ、前倒しを可能とする労働環境の整備を求めた。

記者会見する経団連の十倉雅和会長=2日午後、仙台市

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