オープンAIとチャットGPTのロゴ=東京都千代田区で2023年11月27日、渡部直樹撮影

 生成人工知能(AI)「チャットGPT」を運営する米新興企業オープンAIは2日、AI開発のため新たに66億ドル(約9600億円)の資金を調達すると発表した。資金調達後の企業価値は、1570億ドル(約23兆円)になるという。米金融大手ゴールドマン・サックスや米配車大手ウーバー・テクノロジーズに匹敵する規模になる。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、主な出資企業は、資金調達を主導した米投資会社スライブ・キャピタルが12億5000万ドル▽マイクロソフトが約10億ドル▽ソフトバンクが約5億ドル▽エヌビディアが約1億ドル――など。アップルも出資協議に加わっていたが、最終的に出資を見送った。

 今回の資金調達に当たって投資家が算出した未上場のオープンAIの企業価値は1570億ドル。年初の評価額は約860億ドルで約1・8倍に上昇した。

 米メディアによると、今回の資金調達でオープンAIは、出資者に対し、未上場の競合他社に出資しないよう要請。一方、2年以内にオープンAIが営利目的の企業形態に転換しない場合、出資者は資金を引き揚げる権利を持つという。

 オープンAIは声明で「投資家たちに感謝する。パートナーと協力し、全ての人に利益をもたらす未来を構築したい」と述べた。【ワシントン大久保渉】

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