エネチェインの取引所「イースクエア」に機能を追加した(取引画面のイメージ)

卸電力のオンライン取引所を手掛けるenechain(エネチェイン、東京・港)は9日、取引を自動で成立させるプラットフォームを開設したと発表した。売り手の発電会社と買い手の小売事業者の双方の希望条件が合えば、現物から先物までオンライン上で取引が即時に成立する。同日、初めての自動取引が成立した。

同社が手掛ける取引所「eSquare(イースクエア)」に機能を追加し、アルゴリズムを使って取引参加者が最適な電力調達をできるようにした。これまで売り手と買い手それぞれがオファー(売値)やビッド(買値)を提示し、手動で取引をしていた。取引量の増大を見越し、条件が合えば自動で約定する機能を実装した。

2016年の電力小売り全面自由化以降、効率的な電力市場の実現にとって多様な事業者間の公平な競争環境の整備が課題となっている。エネチェインの野沢遼社長は「電力取引の流動性をより向上させるため、今後は需給を管理するシステムと取引を連携させるなどの機能も追加したい」と語った。

【関連記事】

  • ・三菱UFJ銀行、電力先物取引に参入 新興に49%出資
  • ・GX人材の転職市場生まれる 新興がリスキリングも整備
NIKKEIスタートアップ Xで最新情報を発信

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。