相鉄ホールディングス(HD)が26日発表した2024年3月期の連結決算は、純利益が前の期比2.3倍の160億円だった。相模鉄道と東急電鉄が直通する「新横浜線」が23年3月に開業した効果などが出た。インバウンド(訪日外国人)の増加で都心部を中心にホテル業も大幅な増益となった。
営業収益は同8%増の2700億円、営業利益は同2倍の289億円だった。運輸業では、輸送人員が同8%増の2億1481万人だった。鉄道運賃はバリアフリー投資のための値上げが収益を押し上げ、同18%の増収、営業利益は35億円の黒字に転換した。
ホテル業も旺盛なインバウンドの需要を取り込み客単価が上昇し、営業収益は同52%増、営業利益は77億円の黒字に転換した。
一方、流通業は物価高などの影響でスーパーの来客数が減少。新規出店などで1%の増収を確保したものの、17%の減益だった。不動産事業は前の期に旺盛だった湘南エリアへの移住需要が一巡したことや、大規模修繕の費用がかさんだことで減収減益となった。
25年3月期の通期の連結純利益は前期比19%増の191億円と過去最高益を見込む。
不動産事業の営業利益は14%増の178億円を見込む。横浜駅直結の高収益物件「ザ・ヨコハマフロントタワー」の販売や、7月に開業する複合商業施設「ゆめが丘ソラトス」が収益をけん引する。ホテル業も海外ホテルの開業や客室単価の向上により、営業利益は5%増の82億円を計画する。
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