CO2の地下貯留 温暖化ガスの一種である二酸化炭素(CO2)を地中深くに埋め、大気中への放出量を削減する脱炭素技術。発電所や工場から出るCO2の回収から貯留までの工程を合わせて、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)とも呼ぶ。

既存の火力発電を稼働させながら温暖化ガスの排出を削減するため、世界的に導入の取り組みが進んでいる。2023年にアラブ首長国連邦(UAE)で開かれた第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)の合意文書は、CO2貯留技術の開発への取り組みを推進すると明記した。

日本では企業がCO2を回収して地下に貯留する事業を始めるための規制などに関する新法が24年に成立した。高い初期投資コストが想定されるため、企業の参入を促すには支援策の整備が欠かせない。実用化に向けてはコスト低減につながる技術開発や、貯留エリア周辺の地元関係者の理解なども課題になる。

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