東宝は15日、2025年2月期の連結営業利益が前期比5%増の620億円と過去最高を更新する見通しだと発表した。従来の減益予想(7%減の550億円)を上回り、一転増益になる。アニメ映画「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」、実写映画「ラストマイル」などが好調だ。アニメ「ハイキュー!!」のグッズ販売の増加なども寄与する。
売上高にあたる営業収入は5%増の2970億円を見込む。170億円上方修正した。純利益は12%減の400億円と10億円上振れする。23年に出資した米国の制作スタジオでの持ち分法投資損失の計上や、前期にあった株式売却益などを計上していた反動で前期比では減益を見込む。
主力の映画事業ではコナンの映画に加え、「変な家」「キングダム大将軍の帰還」なども伸びている。前期から放映が続く「劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦」は興行収入が115億円超と想定以上で推移した。「僕のヒーローアカデミア」も好調だった。映画「ゴジラ-1.0」の配信プラットフォームへの販売も国内外で伸びている。
同日発表した24年3〜8月期連結決算は売上高にあたる営業収入が前年同期比17%増の1636億円、純利益が22%増の264億円だった。いずれも同期間では最高だった。アニメ事業では配信収入が約2倍の109億円、商品物販が約3.5倍の49億円となった。公演経費が増えた演劇事業や大規模修繕費を計上した不動産事業が減益となった影響を補った。
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