ヤマトはすべての消費電力を再生エネでまかなう営業所を稼働させた(16日、川崎市)

ヤマト運輸は16日、すべての消費電力を再生可能エネルギーでまかなう「高津千年営業所」(川崎市)の稼働を始めた。荷物の集配向けに電気自動車(EV)を25台そろえ、市内で発電した再生エネ由来の電力を使う。電力の需給状況を把握しながら効率よく充電できる管理システムも取り入れ、運用コストの抑制につなげる。

川崎市が51%出資する電力会社の川崎未来エナジーから再生エネ電力を調達する。家庭の生ゴミなどを焼却するバイオマス発電は再生エネとして扱われる。営業所の屋根には太陽光パネルと蓄電池も設置し、EV充電など所内で使う電力のすべてを再生エネでまかなえるようにした。

営業時間外の深夜帯にすべてのEVを一斉に充電しようとすると、必要な設備が増えてコストがかさむ。電力使用量や発電量を一元管理できる専用システムも導入し、充電のピーク時間を平準化することで運用コストを抑えられるようにする。

ヤマトグループは温暖化ガス排出量を2050年までに実質ゼロとする目標を掲げる。23年には全車両をEVとした同社初の営業所を京都府八幡市に開設した。会社全体で保有するEVを現在の約2300台から、30年度には10倍の2万3500台まで増やす。

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