11月で運転開始から50年を迎え、国内の稼働原発で最も古い関西電力高浜原発1号機(福井県高浜町)について、原子力規制委員会は16日、今後10年間の点検、管理計画の方針などを盛り込んだ保安規定の変更を認可した。現行制度で原発の50年超運転が認められたのは初めて。
ただ、来年6月施行の「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」に基づき、事実上の「60年超」運転を可能とする新制度が導入される。このため、改めて規制委の審査を受けて、認可を得る必要がある。
規制委は今回、老朽化の状況を踏まえ、機器などの安全性評価や管理方針について審査。熱や放射線を受けた炉内のコンクリートの強度が保たれているとする関電の評価や、一部部品を交換するとした方針などを確認した。
山中伸介委員長は定例会合後の記者会見で「高浜1号機は既に40年の運転延長の認可で適合性が確認されている。特に問題になるような点はなかったと考えている」と述べた。
関西電力高浜原発1号機(右)と同2号機=2021年3月、福井県高浜町
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