JR北海道の綿貫泰之社長は16日の記者会見で、札幌駅前の再開発プロジェクトについて「規模縮小も含めいろいろと検討しなければならないと思っている」と言及した。同再開発を巡っては資材費などの高騰を受け、高層ビルの開業を2028年度から最大2年延期する検討を進めていた。遅くとも30年度となる開業時期は「現時点で変えるつもりはない」と述べた。
JR北は札幌市などと共同で札幌駅前の商業施設「エスタ」跡地などを含む「北5西1・西2」での再開発プロジェクトを進めている。現状は札幌駅直結でホテルやオフィス、商業テナントが入る高さ約245メートルの高層ビルを建設する計画だ。宿泊主体のホテルに加え、米ホテル大手マリオット・インターナショナルの最高級ブランド誘致を予定している。同計画に合わせてバスターミナルも整備する。
テナントは「維持を前提に考えている」と話した。規模縮小に関しては「その分収入が減るデメリットもある。慎重に検討しなければいけない」と指摘した。
当初計画では総工費約2500億円としていたが、資材価格や人件費の高騰で上振れが見込まれる。工費を圧縮するため、予定していた28年度の開業から最大2年遅らせる検討に入ったことを24年2月に表明していた。現在、計画の見直しを進めており綿貫社長は「年度内にまとめられれば」と語った。
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